アルマゲドンだけじゃない!Aerosmithの”聴かせる曲”5曲
バラエティの番組や結婚式で使われる定番曲、映画「アルマゲドン」のテーマ「I don't Want to Miss a Thing」一度は耳にした事はあるのではないでしょうか。
この曲を演奏しているのが「Aerosmith(エアロスミス)」、日本でも有名なバンドです
Aerosmithは1973年にデビューしたロックバンドで、70年代に一度黄金期を迎えますがメンバーの脱退や薬物問題で全てを失ってしまうとこまで落ちてしまいます。
ところが脱退したメンバーの復帰や薬物依存からの脱却等問題を克服、90年代に第二の黄金期を迎えデビュー当時のメンバーでそのまま活動しています。
Aerosmithのメンバー編成は下記の通りです。
- ヴォーカル:スティーブン・タイラー
- ギター:ジョー・ペリー
- ギター:ブラッド・ウイットフォード
- ベース:トム・ハルミトン
- ドラム:ジョーイ・クレイマー
彼らは元々「I don't Want to Miss a Thing」のような曲より、ファンキーで激しいロックな曲の方が遙かに多く、またそういった曲をファンは好みます。
しかし、Aerosmithの最初のヒット曲は「Dream on」という静かに聴かせる曲で、実はそういった曲の評価も高いバンドです。
今回はそんなAerosmithの”聴かせる曲”を5曲ご紹介します。
Dream on
先に書いた通りAerosmith最初のヒット曲。
最初は全く売れなかったのですが、彼らの地元のボストンでしばらくくすぶり続け、2回目のシングルカットをしたところ全米6位を獲得しました。
この曲は悲しげなギターのアルペジオとピアノから始まります。
後年スティーブン・タイラーが、この曲の冒頭の歌詞「Every time I look in the mirror, All these lines on my face getting clearer(鏡を見るたび顔の皺が深く刻まれていく)」について、「今になってこの歌の意味がわかった。なんであんな若造の頃書けたのか不思議だ」と話しています。
実際歌全体も老いていく自分が、それを痛感させられてなお、それでも夢を見続ければならないと、まるで年寄りが自分に言い聞かせるような内容です。
しかし、若い彼らがそういった情景を思い浮かべて演奏したからこそ素晴らしいものになったのではないでしょうか。
この曲は今でもライブで必ず演奏されています。
Angel
1987年のアルバム「Permanent Vacation」からシングルカットされた曲で、全米チャートで最高第3位。
かなりの大ヒットですが、発売された当時彼らは「あの曲は5分で作った」「あの程度のものならいつでも書ける」と発言しており、あまり気に入ってはいない様子でした。
事実90年代中盤以降のツアーではあまり演奏されていません。
それでもAerosmith屈指のラブソングとして好きな方も多く、また2005年には日本のドラマ「エンジン」のテーマ曲としても使われました。
ミュージックビデオでは、スティーブン・タイラーがトレンチコートを着ているのですが、全く似合っていないところが可笑しく、でもそこがお茶目な彼らしくもあります。
What it takes
1989年のアルバム「PUMP」の最後を締めくくる曲なのですが、当時発売された日本版のCDはこの曲の後にボーナスラックがあり、素晴らしい雰囲気で終わるアルバムを台無しにしています。
それ故に当時のファンは輸入盤のCDを購入していたという曰くがあります。
まだ前の恋人と別れた心の傷が癒されていない時に街の中で偶然その彼女を見かけてしまい、彼女を忘れたいのに忘れられない事に苦しんで嘆いている曲です。
でも最後にお前を忘れるさ、かまわないでくれと前に向いていきます。
この独特の寂しさと、それでいて乾いた不思議な明るさがあるこの曲は、Aerosmithの「聴かせる曲」の代表的な曲となっています。
Cryin'
1993年「Get a Grip」からのシングルカット曲です。最高順位全米12位。
このビデオの主役の女性は、若き日のリヴ・タイラーです。
ハードなイントロから一転して甘いサウンドになるところがこの曲のポイントです。
別れ際の恋人に向けている歌のようですが、変に感傷的にならずに聴かせる辺りは、さすがスティーブン・タイラーと言ったところでしょう。
Livin' On The Edge
「Cryin'」と同じく1993年「Get a Grip」からのシングルカット曲で、現在までライブでの重要な1曲となっています。
この歌を作っていた時スティーブン・タイラーは「この部屋にジョン・レノンがいる」と感じ、また曲の出だしを聴いたメンバーが「これ本当にお前(スティーブン)が歌ってるのか?」と言われたりと、いろいろエピソードがあります。
Aerosmithにとってひとつのターニングポイントになっている曲で、サウンドもとても雄大で、他にはないスケ-ル感を感じます。名曲です。
まとめ
以上がAerosmith のオススメになります。他にもAerosmithの聴かせる曲はありますが、代表的な曲を選んでみました。
余談ですがAerosmithが来日した時の話です。
ある日4曲目位に映画「アルマゲドン」のテーマを演奏したところ、それを聴き終わったら帰った人がいたそうです。他にもこうした聴かせる曲もたくさんあるので、そんな事はせずに最後までライブは見てもらえたらなと思います。