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気難しい孤高のミュージシャン、スティング

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今年(2017年)に来日公演を行い、大盛況だったスティング。

 

ロックバンド「The Police」でデビュー、その後ソロ活動へ移行し、ジャズや民族音楽等に傾倒していきましたが、去年は10数年ぶりにロックサウンドなアルバムを発表し話題になりました。

 

彼は、音楽に対し一切妥協しない姿勢から、大変気難しく、孤高のミュージシャンと呼ばれる事もあります。40年以上音楽活動してきてきましたが、国際人権保護団体での活動も長く続けています。そうした背景もあって、彼の曲には政治的なものも少なくありません。

 

しかし、結局のところ彼の曲のテーマは、大きく言えば「人間の尊厳と愛」であり、決して政治的なメッセ-ジを発信するために音楽を作っているのではありません。事実ただのラブソングも多いです。ですので、そういった部分を踏まえて聴く必要は全くなく、むしろ純粋に音楽として楽しめるものになっています。

 

そんなスティングの代表的な曲を5曲ご紹介しようと思います。

 

 

Message In A Bottle

The Police時代のヒット曲。

孤独からの救いを求めるこの曲は、スティングのソロになってからのライブでも演奏されているようです。

ロックバンドとカテゴリーされているThe Policeですが、音的にはそれほどうるさい音は無く、かなり聴きやすいバンドだと思います。

 

 

If You Love Somebody Set Them Free

ソロになって最初の曲です。

メロディ的にはThe Policeとの共通点を感じるものの、サウンドは全く違い、かなり大人な雰囲気になっています。

歌は、束縛される事に対する嫌気感、好きならほっとけよというような内容で、こちらも大人な内容となっています。

ビデオは、同じ場所で人をそれぞれ別々に撮影、合成したもので、当時としてはかなり凝っているのですが、今見ると結構雑な雰囲気を感じます。

 

 

Englishman In New York

おそらくスティングのソロの曲で最も有名な曲です。

この曲は、1908年生まれの作家でありトランスジェンダーのQuentin Crisp氏に捧げた曲のようです。

曲が始まり途中まではジャジーな雰囲気で進んでいきますが、曲の途中で突如うるさい打楽器の音だけのパートが入ります。最初聴くと違和感だらけですが、このパートはニューヨークの朝の喧騒を表していると言われています。

この曲のテーマは、歌詞にもあるのですが「Be yourself no matter what they say」(誰が何を言おうとあなたはあなたらしくあれば良い)です。

周りに惑わされず自分らしくあれ、もしくは自分を貫けといった内容を、アメリカに住んでいるイギリス人に例えているようです。

 

ちなみにQuentin Crisp氏はかなり偏屈で頑固ですが、自分のポリシーを貫く方だったようです。スティングに似てますね。

 

 

Russians

この曲には原曲があり、1934年にセルゲイ・プロコフィエフが作曲した「Lieutenant Kije」(キージェ中尉)の第二楽章がそれに当たります。この曲が持つ切ないメロディが全編を覆います。

1980年代半ばまで、世界は所謂「冷戦」と呼ばれた時代で、西欧各国はソヴィエト(現在のロシア)の市民がどんな生活をしていたか全く知りませんでした。

しかもアメリカやイギリス、日本にとっては「敵国」であったために、ひどい偏見もあったようです。しかしスティングは「ロシアの人だってだって自分達の子供がかわいいんだ。自分達と変わらないんだ。」と歌っています。

 

 

I Can't Stop Thinking About You

いきなり時代が飛んで去年(2016年)の曲です。

この曲が収録されたアルバム「57th & 9th(邦題:ニューヨーク9番街57丁目)」は、久しぶりにスティングのロックサウンドを聴くことが出来ます。

ジャジーやアコースティックの彼も素晴らしいですが、ロックもまた彼の一面です。

このアルバムでギターを担当したドミニク・ミラーは、初めてスティングと会った時、直観で『この男とは仕事以外で深入りするな』と感じたそうです。それでうまく距離感が保てたのか、彼はスティングと20年以上仕事を続けています。

今こういったサウンドを奏でるスティングを見ると、やはり根本的な部分はいい意味で変わっていないと感じます。

 

 

まとめ

スティングの音源の数はかなりの量で、それを全て聴くのはかなり厳しいと思いますが、ライブで見ると割と多くの時代の曲を網羅しているので、理解しやすいと思います。

 

もしスティングに興味がある場合は、次回スティングが来日した際にライブへ行くか、オフィシャルのライブ映像を見るのもいいと思います。